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「みなさん、さようなら」 を観て


  (ネタバレもあるかと思いますので、よろしくお願いいたします)

  
  昨日は、「みなさん、さようなら」 を見て来た。

  わたしは、昔はいわゆる名画座というところでよく映画を見たのだが、
  ここしばらくは、ほんとに映画館へ行くことが少なくなってしまった。
  なので、この映画も、
  エレファントカシマシの曲が使われると聞いても
  「じゃ、見に行こう!」 という気にはなれなかった。

  でも、何気なく公式サイトをのぞいてみて
  最初は、世の中にすねた引き籠りの映画かなと思ったのだが、
  サイトの雰囲気やストーリーなどから
  突然興味がわいてきた。
  これは、エレファントカシマシの曲が使われてなくても
  見てみたい映画だなと思った。

  そう思いつつも、体調がわるかったりしてぐずぐずしているうちに
  気づけば 最終上映日となっていて
  あわてて見に行ったわけである。

  映画館には、10人くらいのお客さん。
  最終上映日だからもう少し多いのかと思っていたが、
  のんびり見られるのでこの方がいい。


  映画は、ほんとうによかった。
  何度も涙があふれてきて止まらなかった。
  なににこんなに涙してしまうのだろう。
  と、不思議に思いながら、
  泣いていた。

  御存知だとは思うが、
  この映画は、
  「一生団地の中だけで過ごす」 と宣言した、
  12歳の少年の、18年間に渡る青春の映画である。

  少年、悟は、団地の外にある中学校には通わず、
  毎日身体を鍛え、自分で勉強をし、
  夜にはパトロールをして、同級生の無事を確かめ、
  「この団地は、俺が守る」 と固い決意をしている。

  そんな悟の事を、
  同級生は誰もなじらない。
  それどころか、充分に受け入れ、気持ちをよせている。
  最初、わたしはそのことが不思議だった。
  普通こういう子は、仲間はずれにされるだろうに。

  だが、なぜ悟が、団地から出なくなったか、という原因を知った時、
  胸がぐっとしめつけられた。
  その出来事にではなく、
  悟の気持ち、同級生の気持ちに、である。

  だから、身体を鍛えていたのか、
  だから、夜のパトロールをしていたのか。

  「パトロール?
   いいよ、行って来て。」
  と、やさしくほほえむ彼女の言葉と、
  それを聞いてすっとんでいく悟の姿が、
  そのすべてを表しているように思う。

  所詮、悟の思いなんて、こどもじみているかもしれない。
  だから、どうなるものでもない。
  でも、それを心に持ち続ける悟と、
  それを見守る団地の中の人たちの思いは、
  悟の思いを理解しているというよりは、
  悟のその思いに 
  なにか、自分が失った大切なものを見ていたからではなかっただろうか。



  波を流しながら、
  この涙はどこかで流したことがある、と思った。
  
  そうだ、この涙は、
  エレファントカシマシの歌を聞いて流す涙と同じだ。

  映画の途中で、そう気づいた。
  

  宮本さんはきっと、
  バンドという団地から外へ出られないでいるのだと思う。
  時々外へ出ようとしても
  なにか違和感を感じて
  またバンドに戻ってくるのだ。

  そして、そんな宮本さんを、
  まわりの人たちは 充分に受け止めている。

  それは、宮本さんの中にある、
  自分がなくしてしまった大切なものを見ているからなのではないだろうか。
 
  わたしたちもそうなんだ。

  この映画を見て、悟の姿を見て、
  自分が宮本さんの中に見ていたものが
  ようやくわかった気がした。

  そう思うと、もう、涙がこぼれてこぼれて、
  どうしようもなかった。


  そして、悟は、団地を守った。
  団地の中に住む人を守った。
  大切な友だちを守ることができた。

  でも、だからと言って
  悟の中から その大切なものがなくなってしまったとは思えない。

  大切なものを傷つきながらも守った18年間。
  その思いを大切にしてくれたまわりの人たち。

  それは、一番大切な核をなくすことなく、
  悟のこれからの人生の糧になっていくことだろう。


  ラストシーン、「sweet memory」 が流れた。
  映画の途中くらいから、
  こんな映画のラストに 「sweet memory」 が流れたら
  わたし、ひとたまりもないで、と思っていたのだが、
  実は、この曲が流れてきても、全然泣かなかった。
  感動の中で、悟の姿を追うことに全神経を集中していた。
  そして、映画が終わり、エンドロールが流れて来た時に
  どっと涙があふれてきた。
  もう、止まらない。
  なんとか、会場の電気がつくまでに体裁を整えなくては、と思うものの、
  どうしようもないくらいに泣いてしまった。
  


  ストーリーのほかにも、
  個人的にぐっとくるものがいくつかあった。
  団地に住む同級生の数である。
  「107」 という数字が、クレジットされた時に
  お、と思った。

  「107」という数字は、わたしには、
  とても意味のある大事な数字なのである。
  青春を象徴する数字なのだ。

  同級生が団地から出て行くと、
  その 「107」 の数字が、だんだんと少なく表示されていく。
  なんとなく、悟と同じような気持ちになったたような気がする。



  それから、エレファントカシマシの曲は、
  もう1曲、「さらば青春」 が、途中で使われていた。
  どうしてここで? と、
  とまどうような場面で使われていた、という話しをいくつか読んで
  だいたい想像できたのだが、
  予想どおりだった。
  でも、わたしは、あの場面で、
  「さらば青春」が使われていたことが、
  とてもうれしいような気がした。
  青春て、そんなもんやないのかな。
  人から見たら、は? ていうようなことでも
  本人にとっては ものすごく大切で美しいことなんかもしれへんもんね。
  
  
  
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